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Posted by naturum at

2015年08月18日

自宅でブドウを作る方法




「自宅でブドウを作る方法」

そうです。ブドウです。

美味しい夏秋の果物ですね(^-^)

今回は、ブドウの中でも「シャインマスカット」。

特に栽培で最も重要な「房づくり」について書いてみます。




今回使用した樹はシャインマスカットの4年生樹。

実家の庭で栽培しております(^-^)

現在4本主枝・短梢剪定で仕立てています。

各県の果樹試験場報告によるとシャインマスカットは樹齢5年以降で味が安定してくるようです。

花自体は2年目から発生させることもできますが、若い樹の房は美味しくありません。




①セット

まず、ブドウの花穂(蕾)です。



長いです(^-^)。

この状態では蕾が数百あるので、蕾を切る必要があります。

これを「セット」と呼びます。

今回は、種無しの処理をするので、花穂(蕾)のサイズは3.5cm程度にします。



支梗(蕾塊)を4段程度にするのが目安です。

ちなみに、花穂が湾曲したり、先端の支梗が2又になる場合があります。

その場合はこんな感じに2又の1つを落として整形します。






②一回目ジベレリン処理

セットが完了したら、今度は一回目ジベレリン処理を行います。

シャインマスカットの場合、開花14日前~開花直前が処理時期になります。

ジベレリンは本来、種が出来てから分泌される植物ホルモンです。

人工的に添加することで受粉が完了し、種が形成された状態に誘導させます。

ジベレリン自体はホームセンターや農協で販売されています(^-^)。



濃度を25ppmになるよう調整し、容器に入れます。

今回は2ℓペットボトルを切ったものを使用。



これにセットした花穂を浸けていきます。



浸かった花穂はこんな感じ。



第一回目の処理はこれで終了です(^-^)



③花切り

一回目ジベ処理が終わって、花が咲きます。

この時にさらに花穂は大きくなりますので、支梗のバランスを見て花をさらに切り整えます。





④二回目ジベレリン処理

次に二回目ジベレリン処理です。

二回目の目的は、果粒肥大です。

時期は、満開10~15日後で、同時にフルメット液剤2~5ppm可溶するとさらに玉伸びします(^-^)

やり方は第一回目と同様です。ジベ濃度は25ppm




⑤摘粒

2回のジベ処理後、花穂は大きく膨らみ花房へと変化していきます。

お店で売っているような房にするためには、最後に「摘粒」作業を行う必要があります。

今回狙う房のサイズは500~600g程度の房ですので、最終粒数は40~45粒にします

摘粒には「摘粒鋏」を使います。これもホームセンターや農協で売ってます(^-^)





摘粒前の房はこんな感じ。



矢印➡が入った部分が粒数が多かったり、向きが悪いような粒がある場所です。



そういう部分を摘粒鋏で正確に切り落としていきます。

この時注意すべきなのは、粒同士の間隔を確保する事房肩(房の上)の粒を抜かない事です。

で、摘粒後はこのような状態になります。



摘粒が終われば、防除したのち袋掛けを行います(^-^)



⑥収穫

お盆を過ぎてくると酸が切れ、糖度も乗ってきます(^-^)

糖度18度以上になればある程度おいしく頂ける状態です。

房の状態を見ながら、食べたいときに収穫!

これが自宅でブドウを作る面白さです(^-^)





このようにしてブドウ500~1000個程度の花を20分の1程度に限定することで張りのある甘いブドウになるわけです。

生態を知り、利用する。農業技術の発展は偉大です(^-^)  


Posted by kawano8642 at 01:08Comments(11)果樹栽培

2015年02月20日

接ぎ木の方法(切り接ぎ)

今日は、果樹栽培の中の基本技術である「接ぎ木」についてです(^-^)

今回は「切り接ぎ」。切り接ぎは、名前のとおり台木を切って穂木を接ぐという手法です。

切り接ぎはどんな果樹類でも応用が可能ですが、県内で特に多い柑橘でやってみましょう♪

まずは、穂木の準備。



増やしたい品種の樹から1年生枝もしくは2年生枝を採取し、葉を葉柄を若干残しながら落とします。



で、穂木の完成。



ちなみにまだ芽が動かない時期に穂木を採取し、時期まで冷蔵庫等に保湿しながら保管します。



次に台木です。

接ぎ木は同科属の植物同士を接合させる技術ですが、柑橘の台木はカラタチをよく使います。



カラタチは落葉性の柑橘ですので、今時期はトゲまみれです( ゚Д゚)



接ぎ木には鋸・剪定鋏・接木ナイフ・接木テープなどが必要です。




特に接ぎ木の成否を決定づけるのは接木ナイフ。

接木ナイフは、自重だけで新聞紙が切れる程度の状態まで研ぎます。

私は田主丸型の曲刃ナイフを愛用しています。



いよいよ接ぎ木作業です。

まず台木を「接ぎたい」位置で切ります。




次に、切り口の成型です。これをやらない人が多い!

ナイフで切り口表面を滑らかに切り取ります。

これをすることで、事後のカルスの巻きが早くなります。



左が削る前、右が削った後です。



次に穂木の成型。



ナイフを使って接ぎ穂にしていきます。

穂木の芽は真ん中の下の2~3芽と上の2~3芽は未成熟芽なので使いません。

切る際には断面を平らにするため、必ず一太刀で切ります。

まずは30~40°角で切り込む。これは台木の外側にきます。



真裏に返して、角度をつけずに削る。これが台木の接着面になります。



1~2芽をとって上部を切除。

接ぎ穂の完成です。




ここで注意点ですが、接ぎ穂の先端は写真のように可能な限り垂直に成型する必要があります。



そして、いよいよ台木に接ぎ穂を挿します。

樹皮表面の形成層がある緑色部分をしっかり確認するため、接ぐ部分を少し削ぎます。

接ぎ穂のサイズに合わせるように形成層が露出するように樹皮から木質部に入り込むよう切込みを入れます。



これに接ぎ穂を挿すとこんな感じ。



この時の注意点ですが、穂木側の形成層と台木側の形成層が写真のようにぴたりと合う必要があります。

ここまできたら、あとは固定です!

まずは、確実に台木と穂木を固定します。

癒合促進のため、シーバルテープを使います。

シーバルテープは遮光性が高くカルスの形成を助けるのです。




写真のように確実に台木面を覆いながら固定します。

次に乾燥防止・雨水浸入防止のためのニューメデールテープを巻きます。




ニューメデールテープは芽の伸長で破れる優れものです。

ここでの注意点は、テープを巻く際に芽の上は必ず1回のみ被覆する事です。

これでやっと切り接ぎも完成です!!



あとは癒合→発芽となるのを待つばかり!

ここまでみれば誰でも接ぎ木ができるようになっている(^-^)??

はず(笑)

果樹栽培をされている方、ぜひご自宅で実践を!!
  


Posted by kawano8642 at 22:50Comments(2)果樹栽培

2014年12月06日

梨の剪定



久しぶりに果樹栽培関係です。一応アウトドア?なので(笑)

今日は、某果樹園で梨の剪定をしてきました(^-^)

現在はカボスの研究業務ですが、果樹類全般の技術者という感じなので、

定期的に作業を行い技術研鑽をする必要があります!


外はすこぶる寒く、快晴の剪定日和!

今日は「新高」60年ものがターゲットです。



~剪定前~




~剪定後~




~剪定した徒長枝と更新した古い母枝~





新高は短果枝型の品種ですので、徒長枝の除去・短果枝待ちの予備枝と結果母枝の整理などが中心になります。

枝を整理したら誘引紐で結果母枝を棚付け・予備枝の角度取りをしていきます。






誘引が完了すると果樹棚には結果母枝と45度角の予備枝が等間隔で並ぶ状態になります。


~誘引後~




そんなこんなでデカい「新高」は1本3~4時間かかります(笑)


最後に、段々近づくフル装備の私(^-^)




近づいてますね~

なんかうれしそう(笑)  


Posted by kawano8642 at 21:20Comments(4)果樹栽培

2014年10月01日

大分県といえばカボス

大分県といえば、やはりこの時期はカボスです!

私は現在カボスの研究を仕事としているので、365日、毎日カボス漬けの日々ですが。

友人からサバをもらったので、

カボスで〆サバを作ります(^-^)

と、思いきや写真とるの忘れてました(笑)

もう手がサバだったのでつい…


で、通常どおり三枚におろしたサバを塩でコーティング!

水分が飛んだら塩を落として酢につけます!

ただし、今回はカボス果汁(カボス酢)を使います!

まずカボス(豊のミドリ)で果汁を…




んで、サバをカボスの海に投入!



そのまま冷蔵庫で半日ほど……






できあがりはカボス(祖母の香)を添えて!!

間違いないうまさです(^-^)  


Posted by kawano8642 at 18:23Comments(12)果樹栽培

2014年09月23日

シャインマスカット収穫

今週も予定が散在で出撃できず!

ダラダラ釣りに行ってフグの猛攻を受け帰還。

時間があったので、ちょっと脱線ですが、

実家の庭で育てていたシャインマスカットの収穫を!







今年は曇天で味が乗らず、今日まで引っ張りました。

結果ウマい!!

ジベ処理が遅れて種はたまに入ってますが、樹齢3年目にしてはなかなかです。

シャインは樹齢5年目以降から品質が安定するので、もう少しですね!

以上脱線した果樹栽培でした(笑)  


Posted by kawano8642 at 00:40Comments(6)果樹栽培