自宅でブドウを作る方法

kawano8642

2015年08月18日 01:08




「自宅でブドウを作る方法」

そうです。ブドウです。

美味しい夏秋の果物ですね(^-^)

今回は、ブドウの中でも「シャインマスカット」。

特に栽培で最も重要な「房づくり」について書いてみます。




今回使用した樹はシャインマスカットの4年生樹。

実家の庭で栽培しております(^-^)

現在4本主枝・短梢剪定で仕立てています。

各県の果樹試験場報告によるとシャインマスカットは樹齢5年以降で味が安定してくるようです。

花自体は2年目から発生させることもできますが、若い樹の房は美味しくありません。




①セット

まず、ブドウの花穂(蕾)です。



長いです(^-^)。

この状態では蕾が数百あるので、蕾を切る必要があります。

これを「セット」と呼びます。

今回は、種無しの処理をするので、花穂(蕾)のサイズは3.5cm程度にします。



支梗(蕾塊)を4段程度にするのが目安です。

ちなみに、花穂が湾曲したり、先端の支梗が2又になる場合があります。

その場合はこんな感じに2又の1つを落として整形します。






②一回目ジベレリン処理

セットが完了したら、今度は一回目ジベレリン処理を行います。

シャインマスカットの場合、開花14日前~開花直前が処理時期になります。

ジベレリンは本来、種が出来てから分泌される植物ホルモンです。

人工的に添加することで受粉が完了し、種が形成された状態に誘導させます。

ジベレリン自体はホームセンターや農協で販売されています(^-^)。



濃度を25ppmになるよう調整し、容器に入れます。

今回は2ℓペットボトルを切ったものを使用。



これにセットした花穂を浸けていきます。



浸かった花穂はこんな感じ。



第一回目の処理はこれで終了です(^-^)



③花切り

一回目ジベ処理が終わって、花が咲きます。

この時にさらに花穂は大きくなりますので、支梗のバランスを見て花をさらに切り整えます。





④二回目ジベレリン処理

次に二回目ジベレリン処理です。

二回目の目的は、果粒肥大です。

時期は、満開10~15日後で、同時にフルメット液剤2~5ppm可溶するとさらに玉伸びします(^-^)

やり方は第一回目と同様です。ジベ濃度は25ppm




⑤摘粒

2回のジベ処理後、花穂は大きく膨らみ花房へと変化していきます。

お店で売っているような房にするためには、最後に「摘粒」作業を行う必要があります。

今回狙う房のサイズは500~600g程度の房ですので、最終粒数は40~45粒にします

摘粒には「摘粒鋏」を使います。これもホームセンターや農協で売ってます(^-^)





摘粒前の房はこんな感じ。



矢印➡が入った部分が粒数が多かったり、向きが悪いような粒がある場所です。



そういう部分を摘粒鋏で正確に切り落としていきます。

この時注意すべきなのは、粒同士の間隔を確保する事房肩(房の上)の粒を抜かない事です。

で、摘粒後はこのような状態になります。



摘粒が終われば、防除したのち袋掛けを行います(^-^)



⑥収穫

お盆を過ぎてくると酸が切れ、糖度も乗ってきます(^-^)

糖度18度以上になればある程度おいしく頂ける状態です。

房の状態を見ながら、食べたいときに収穫!

これが自宅でブドウを作る面白さです(^-^)





このようにしてブドウ500~1000個程度の花を20分の1程度に限定することで張りのある甘いブドウになるわけです。

生態を知り、利用する。農業技術の発展は偉大です(^-^)


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